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ぼ、ぼ、ぼくらは中年探偵団。

国内法の整備がなされないままのハーグ条約批准に反対します。

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アメリカ国務省の取り組み 2007

近年、国際結婚の破たんに伴い、両親が子どもの親権を争った結果、一方の親が他方の親に無断で子どもを国外に連れ出してしまう「国際的な親による子の奪取」の事例が世界中で増えている。このような出来事は子どもにとっても親にとっても悲劇である。米国国務省は、子どもを不当に奪取された米国人の親を支援するために専門の部署を設け、この問題に積極的に取り組んできた。「国際的な親による子の奪取」の問題と、それに対する国務省の取り組みについて、ミシェル・ボンド国務次官補代理(海外市民サービス担当)に詳しく説明してもらった。
bond

問:国際的な親による子の奪取とはどのような問題ですか。子を連れ去る者が親である場合、どうしてそれを「奪取」と見なすことができるのですか。
答:親による子の奪取は、それに巻き込まれた子にとっても、残された親にとっても悲劇です。国際的な親による子の奪取は、一方の親が、他方の親から子に接触する正当な権利を奪う意図で、国境を越えて子を連れ去る場合に発生します。米国では、離婚しても、それぞれの親と子との関係および接触は続けられるべきだと考えられています。

 多くの場合、子どもを不当に連れ去られて後に残された親がその子どもを見つけ出して、奪取した親やその子どもと再び連絡を取り合うためには、気の遠くなるような努力をしなければなりません。子どもが国境を越えて奪取されると、すべての関係者が大変な思いをすることになります。

 たとえ子どもを連れ去った者が親であったとしても、もう一方の親から、親子の関係と、法律で定められた親としての権利を奪おうとすることは、残された親の法的権利という点だけでなく、子どもが自分の親と関係を持つ権利を拒否されるという点からいっても、間違っています。米国のこのような文化的規範は、連邦およびほとんどの州の刑法で認められており、国際的な親による子の奪取は犯罪と見なされています。さらに、親と子がその関係を維持する権利は、「国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約」を含む国際協定の基礎を成すものです。

問:米国国務省は、国際的な子の奪取の事例にどのように対処していますか。
答: まず、可能な場合には奪取の防止を試みます。国務省の児童課子どもの奪取対策係(Office of Children’s Issues, Prevention Unit) は、国際的な子の奪取という脅威について親を教育し、そのような脅威から米国の子どもたちを守るために、親と協力しています。領事局のウェブサイト(www.travel.state.gov ) に掲載されている対策には、親のための注意事項、親権命令の重要性、親の同意に関する規則を含む未成年の子どもの旅券取得条件、子どもの旅券発給警告プログラム(Children’s Passport Issuance Alert Program: CPIAP) に関する情報などがあります。CPIAP は、未成年の子どもに米国の旅券が発給される前に、児童課が、親または裁判所が定めた法定後見人に旅券を発行することを知らせるものです。このプログラムに子どもの名前を登録するためには、親または後見人が文書で、児童課に申請する必要があります。

 国務省の、ひいては児童課の最優先事項は、米国市民である子どもの福祉を守ることです。最も弱い立場にある米国市民を保護するために、国務省は米国大使館・領事館を通じて、奪取された子どもを訪問して、その生活状態を調べます。また、外国政府に対し虐待やネグレクト(育児放棄)の懸念を提起し、奪取された子を親権を持つ親の元に返すために合法的で適切なあらゆる手段を取ります。子どもを連れ去る親は、残された親に自分たちの居場所を教えない可能性があるため、こうした訪問を実施するには、多くの場合、連れ去られた子どもが居住する国の政府の支援が必要になります。

 国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約が適用される場合には、米国における同条約の中央当局(Central Authority) である児童課が親を手助けして、子どもが居住する国の中央当局に子の返還・面会請求を申請します。

 日本のようなハーグ条約非加盟国の場合には、児童課は、子どもを奪取した者を米国法により刑事告発するなど、その他の選択肢があることを、残された親に助言しています。国務省はまた、米国市民ではない奪取者と奪取を助けた者を米国査証不適格者とします。また、米国大使館と領事館の担当者は、子どもが居住する国政府の担当者と交渉して、奪取された子どもの返還を強く求めます。

 必要な場合には、当事者間での話し合いの場を設けるよう努めます。話し合いを通じて非公式な解決または和解に向けた交渉が行われ、両者が合意に至って、残された親が時々子どもに面会することが可能になる場合があります。これらの和解は、事態の全面的な解決にはならないかもしれませんが、ほとんどの親は、時々子に会えることの方が、完全に切り離されるよりもはるかにましだと考えています。

刑事告発、国際刑事警察機構への通報、奪取者を米国査証不適格者とする、といった手段は、子を連れ去った親の移動を制限し、問題解決のための交渉に応じるよう圧力をかけるものです。

問:1年間に、国際的な親による子の奪取の事例はどのくらい発生していますか。解決に至るのは何件ぐらいですか。
答:過去12 カ月(2006 年10 月から2007 年10月まで)で、児童課は、世界各地で発生した、およそ750 人の子どもにかかわる550 件以上の事例について調査を開始しました。また、241人の子どもにかかわる185 件の事例を解決しましたが、それらの多くは1年以上も未解決のままでした。

問:解決には、どのような手段が用いられますか。
答:大多数は、国際的な親による子の奪取に関するハーグ条約の規定に基づいて解決されます。ハーグ条約が適用されない場合は、話し合いと法的(民事および刑事の両方)救済手段、査証受給の不適格条件の適用、子どもが居住する国の政府との協力などの手段を組み合わせます。ハーグ条約が適用される場合と異なり、幸せな結末をもたらす特定の解決法はありません。残された親とその支援者がかなりの創造力を働かせる必要がある場合が多くなっています。

問:日本とはどのような状況にありますか。
答:これまでのところ、日本での親による子の奪取については、ほとんどの場合、両国が協力して解決策を見出すことができない状況にあります。日本は米国の重要なパートナーであり友人ですから、これは特に大きな問題です。

 残された親は、日本へ連れ去られた子どもを探し出そうとしますが、これはもどかしい作業であり、時には無駄に終わることもあります。日本と米国では、文化的に、離婚と子育ての問題に対する考え方が大きく異なります。日本の刑法は、親による子の奪取を犯罪と見なしていません。日本の個人情報保護法は、奪取された子の捜索を妨げる可能性があります。私たちが知る限りでは、日本で解決に至った案件はこれまでに3件しかありません。これは、国務省の支援を受けて、親同士の間で非公式に解決されたものです。

 日本のハーグ条約への加盟でも、残された親が自分の子どもの情報を探すことを支援するその他の措置でも、方法はどちらでも構わないので、この重要な問題に関して日米関係が向上することを私たちは強く望んでいます。

問:国務省は、日本から米国へ子どもが連れ去られた場合に何らかの措置を取りますか。
答:米国内の関係機関と協力して、日本に残された親を支援することになると思いますが、私たちが知る限りでは、日本から米国へ子供が連れ去られた事例はありません。日本がハーグ条約に加盟すれば、日本から米国へ子どもが連れ去られた場合に、その解決に向け両国が協力するための法的基盤を提供することになると思います。

問:子どもを連れ去った親が米国に戻る、あるいはハーグ条約加盟国に移動した場合、その親は逮捕される可能性がありますか。
答:ハーグ条約は、民事上の救済措置に関する協定です。子どもを連れ去った親の逮捕に関する規定はありません。条約の目的は、子どもが違法に連れ去られる前に居住していた国の法廷で親権問題を解決するための管轄権を守ることにあります。私たちの経験では、ハーグ条約に基づく活発な協力関係を築くことで、刑事訴訟は増えるのではなく、逆に減少します。それは、この条約が自分たちのために機能してくれると親たちが認識しているからです。

 実際に、未決の刑事訴訟があると、ハーグ条約が適用される事例の解決を妨げる可能性があります。しかし、米国に残された親は、子どもがハーグ条約加盟国へ連れ去られた場合でも、刑事上の救済措置を求めることができます。ただし、私たちは親に、刑事訴訟の令状が、ハーグ条約に基づく子どもの返還に悪影響を及ぼすかもしれないと警告しています。

問:日本政府は、ハーグ条約に署名しない理由を何と言っていますか。なぜ米国は、日本がこの条約に署名すべきであると考えますか。現在、日米政府間でこの問題に関して交渉が行われていますか。
答:ハーグ条約に関する度重なる話し合いの中で、日本は、離婚と子育ての問題に関して、日本と米国の間には、大きな文化的違いがあることに言及しています。米国は日本の文化に深い敬意を払う一方で、ハーグ条約が、これらの困難で悲劇的な状況に関係するすべての当事者にとって公平かつ正当な方法で、文化的・法的違いを解決するための仕組みを提供するものと信じています。

 私たちは日本政府の担当者に、国際的な親による子の奪取についての懸念を表明しており、今後も機会あるごとに繰り返し表明していくでしょう。これは、米国国民にとっても、また米国連邦議会にとっても重要な問題です。この問題について日本とより良い関係を築くために絶えず努力することが、残された親に対する私たちの責任であると考えています。
kodomo

問:日本では離婚すると、たとえ両親ともに日本人であっても、多くの場合、父親には子どもとの面会権が与えられません。これは文化的見解の違いではないでしょうか。面会はなぜ重要なのですか。
答:私たちは、文化的見解の違いがあることを認識し、これを尊重しています。そのような違いがある場合、両方の親にとって公平な解決策を見つけるために、自国の国民を支援することは、友好国であり、同盟国でもある両国政府の役割です。現状が一方の親に極めて有利で、結果として常にもう一方の親を全く考慮しない結果になってしまう場合、どう見ても公正とは言えません。

 面会がなぜ重要なのかを説明することは、親がなぜ子どもを愛するのかを説明しようとすることと同じです。面会は、親権のない親に親子関係を育む機会を与えるために重要なのです。子どもたちは、成長して、責任ある成人となるために、親を自分の行動の手本とし、親に指導を求め、親によって育ててもらいます。確かに、米国では、面会の法的側面は重要であり、法治国家はこれを尊重すべきとされています。しかし、残された親にとっては、このような悲劇的な状況に伴う苦悩と不安の方が重要です。世界の多くの国は、親による子どもへの接触と面会を基本的人権と見なしています。

 私たちは、家族法や文化が米国とは大きく異なる他の国々ともうまく協力しています。しかし、国が違っても変わらないのは、子どもに対する親の生涯変わらぬ愛であり、子どもが自分の両親が誰であるかを知り、両親を愛する必要がある、という点です。

問:日本へ子どもを連れ去るのは母親と父親とどちらが多いですか。日本人の多くは子どもは母親といる方が良いと考えています。米国ではどう考えますか。
答:日本が関係する事例では、子どもを連れ去る親は、ほぼすべて日本人の母親です。国を代表して話すことは差し控えますが、米国人の多くは、子どもの人生において、両親がそれぞれの役割を果たすことが、子どもにとって最も良いことであると考えています。米国の法律は、民事法も刑事法も、その確固たる信念を反映しています。


【AMERICAN VIEW - FALL 2007】アメリカ大使館

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