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国内法の整備がなされないままのハーグ条約批准に反対します。

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「ハーグ条約」日本も調印を 国際結婚の親権トラブル増 

「ハーグ条約」日本も調印を 国際結婚の親権トラブル増 
2008年4月20日

 日本人の国際結婚や離婚の増加に伴い、海をまたいだ子の親権トラブルが増えている。日本は、解決を進める国際的枠組み「ハーグ条約」に調印しておらず、子を“連れ去られる”例が多発するカナダや米国から批判が出ている。 (草間俊介)

 「離婚後、父親の同意なく、子どもを日本に連れ去る日本人の母親が多い。日本はこれ以上、孤立するべきではない

 先月、東京の在日カナダ大使館で開かれた「国際的な子の奪取の民事面に関するハーグ条約」シンポジウムで、ハーグ国際私法会議常設事務局のウィリアム・ダンカン次長がこう訴え、日本の条約批准を促した。

 一九八〇年にスタートした同条約は「親と子の面会は基本的人権」という考えに基づいている。現在、欧米を中心に約八十カ国が調印。国際結婚の夫婦が離婚し、一方の親が無断で子を国外へ連れ出した場合など、条約に基づき話し合いによる自主的な帰国や、裁判所の命令による帰国などの対処がとられる。この条約により、毎年約千三百件が解決に至っている。

 一方、日本や韓国、中国、フィリピンなど、ほとんどのアジア諸国が条約に調印していない。関係者は「日本人男性と中国人・フィリピン人女性の結婚は急増しており、今後、親権トラブルは増える」と不安視する。

 実際、中国人と結婚した日本人男性から「妻が無断で子を連れて中国へ帰ってしまった。子を連れ戻したい」という多数の相談が外務省などに寄せられている。解決は難しく、男性が日本で訴訟を起こしても、妻子が国外では実効性は期待できない。さらに両国間に親権をめぐる取り決めがなく、日本政府が乗り出したとしても解決策がないのが現状だ。

     ◇

 「日本も早くハーグ条約に調印してほしい」。カナダ在住の日本人女性(50)は、日本人の元夫と、子との面会権で争っている。カナダで生まれた子は、カナダと日本の二重国籍。

 元夫は、女性に無断で子を連れて日本に帰国。女性は子との面会権を求め、カナダで裁判を起こし勝訴した。しかし、日本にいる父子には実効性はなく、日本で家庭裁判所に審判を申し立てた。カナダでの判決を持ち出したが「審判官は『ここはカナダではない』と退けた」と悔しがる。

 カナダ側によると、日本・カナダ間には約四十件の親権争いがある。ほとんどは日本人女性が子を連れて日本へ帰ったもの。国別件数で日本はワーストワンだ。

 二〇〇六年、当時の小泉首相がカナダを訪問した際、問題解決を促すカナダのハーパー首相に対し、小泉首相は「協力できることがあれば協力したい」と約束した。しかし、その後も日本政府が関与した解決は一件もないという。また、シンポジウムに出席した米国務省担当者によると、米国・日本間でも約四十件の争いがある。

 対して、日本の外務省は「重要な条約と認識しており、批准について優先的に検討している」。しかし「文化的な違い」(米国関係者)がネックになる。日本では離婚で親権がなくなった親に子との面会権が制限されている場合も多い。日本が条約を批准するには国内法の整備が必要になる。

<日本人の国際結婚> 厚生労働省の資料によると、2006年の国際結婚件数は4万4701組(総婚姻数の6.5%)。1990年の2万5626組からほぼ倍増し、日本人男性と中国人女性、フィリピン人女性との結婚が著しく増えている。2006年は国際結婚の夫婦に約2万3500人の子が生まれている。

中日新聞 2008年4月20日
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